スタッフ

平成2年のバブル期の真っ只中、長男の出産を機に、妻の実家を建替えて二世帯住宅を新築しました。
当時は、鉄骨系のハウスメーカーP社に在籍し、自分で基本プランを考えました。

風通し、日当たりなどを考慮しつつ、外観や内装などでは、かなりデザイン性を重視して、”見栄っパリ”の家づくりであったように思います。入居時の新築の匂い(新建材の接着剤の揮発)が普通と思い、目がチカチカすることなど”当然”のこと思っていました。冬は寒く、夏は2階の部屋に居れないくらい暑い、部屋の音が反響する(2階にいて、1階の音が外から聞こえる)ことも、”当たり前”のこととして、何の疑問もありませんでした。

数年後に転職した中堅木造のハウスメーカーI社では、高気密・高断熱の施工をしており、夏の暑さ、冬の寒さは、前職のP社と比べて、雲泥の差でした。施工方法によってこんなに差があることを初めて知り、大きなショックを受けたことを今でも覚えています。

しかし、そのI社でもいいこと尽くめではなくて、内装の床に天然木使ったり、壁に珪藻土を塗ったりすることは、原則、禁止事項でした。高気密化により室内が乾燥しやすく、すき間が開いたり、クラックが入ったりすることでお客さまからのクレームが怖かったようです。

(未だに、多くのハウスメーカーが、天然木などの自然素材を標準仕様として採用していないのは、単にコストがかかるためだけでなく、お客様からのクレームが怖いのです。)

少し話は逸れますが、大手のハウスメーカーは、なぜお客様からのクレームが怖いのか?
大手各社には、「お客様相談室」が、必ず本社の組織の中にあります。要は、クレーム対応部署です。
ここにお客様からのクレームの電話が入ると、蜂の巣をつついたみたいに、大騒ぎです。
営業担当はもちろん、その上司や所長、支店長までが一緒にクレーム対応に追われます。

そして、対応後本社へ報告し、再発防止策をとります。ここまでは”さすが大手”と素晴らしいのですが問題は、ここからです。
クレームの中身によりますが、折角お客様のためを思ってやったことが、このクレーム騒ぎでアダとなり、これ以降、施工禁止事項として、お客様に提案することが出来なくなってしまうことが多いのです。

結果として無難な施工しか出来なくなってしまいます。また、クレームの数で、支店長や所長の評価も下がることがありますので、なおさら、大手のハウスメーカーの担当者としては、色んな意味で、チャレンジ精神が培われる土壌が少なくなってきています。

じっくりと腰を落ち着けて”本物の家づくりがしたい!”ライフワークとして、残りの人生のほとんど全てをお客様に心から喜んでいただける家づくりに捧げたい。40歳半ばに近づき、そんな想いが沸々と湧いてきました。

以上のような、経緯と理由で私は現在、中條建設工業の環境事業部 住宅営業課に在籍しております。
人から強制されたりとか、縛られるのが嫌な性格で、自分でやってみて良いと思わないと人にも勧められません。

試行錯誤の毎日ですが、お客様の喜んで頂いた”笑顔”が見たくて、またお客様から頂く感謝の言葉を仕事のエネルギーに変えて、チャレンジ精神の推進力とさせて頂いております。今後も【ハード面での快適な家づくり】につきまして、コストとのバランスを考えながら、トコトン突き詰め,進化させていきたいと思っています。

社会の現実を知らされ、フットワークを鍛えられた20代

私がこの住宅業界に足を踏み入れたのは、大学の新卒からです。会社訪問へ行ったときに、当時の経営者から、徳川家康の話を4時間ほどされて、「おもろいおっちゃんやなー」と思って入社しました。

生活の基本である「衣・食・住」のどれかに関わりたかったので、それ以上のことは、特に、何も考えていませんでした。入社して驚いたのが、経営環境がガラッと変わっていたことです。元々、ハウスメーカーから100%出資の販売会社で、社員は地元の採用(プロパー社員)がほとんどだったのが、親会社であるメーカーの方針転換で、一気に黒字(どうやら累積赤字が、6億ほどあったらしい~30人ほどの会社で~)にさせるために、メーカー(本社)から大量に出向者が来ていたのです。

面接を受けた時の営業課長は辞めているし、工事の担当者は、いきなり営業にまわされて、自分の席がないし・・・。新入社員の時から、いきなり世間の現実を知らされました。

赤字は罪悪だと。自宅へ帰るのは、毎晩12時すぎ。休みは、月に1~2回程度。本当によく働いた20代でした。お蔭さまで、色んなことを経験できましたし、色々と学ばせて頂きました。今想えば、20代で思いっきり働いたことが、後々の30代、40代の貯金になる!ということです。

営業力と商品力

当時から感じていたエピソードをご紹介します。
それは、他社との比較において、商品(住宅)の優劣を軸においた、「営業力」と「商品力」の微妙なバランスです。

つまり、商品が良いと、ほっておいても勝手に売れるので、営業は楽が出来る(営業力がつかない)。
逆に商品が他社より劣っている場合は、あれこれと工夫しないと売れないので、営業力がつく。

メーカーから決められた仕様の商品を売っていたので、そんな面白い現象がありました。

※これは今の時代には当てはまらないかも知れませんが、商品の中身を偽って販売する手法などはこれと同じなのかなと思います。 営業やコマーシャルで”良いですよ!すてきでしょう!”言えば言うほど、本当は、怪しいのかも・・・。

一級建築士がすべて、プラン提案力がある人とは限らない!

こんな言い方をすると、一級建築士(設計士)の方から、お叱りを受けるかも知れません。世間一般人からしますと、あまり接する機会のない一級建築士さんは、雲の上のような人で、建主の希望や要望を即座に叶えてくれて、ベストチョイスをしてくれるイメージがあります。

正直言いまして、これは大きな間違いです!

一級建築士も学校の先生やお医者さんが、教え方や手術の腕前に上手い下手があるように、提案力、企画力に大きな差があります。

私がそれを感じたのは、入社4年目の時です。
デザイン力で有名な2×4住宅大手のMホームと設計力が自慢の木造住宅大手のS林業との3社競合になった物件がありました。

お客様は、有名な上場企業の役員をされていた方でしたので、他社さんは、いつも設計士(一級建築士)さん同行で、プラン提案をされていたようです。私の方は、設計士が他の物件で忙しかったこともあり、私一人でプラン提案をさせて頂きました。

ご契約後に、お客さまに「当社でお決め頂いた理由は何でした?」とお尋ねすると、意外にも「設計提案が良かったから。」とのお返事にびっくり! 他社さんのプランを見せていただくと、なるほどなあーと納得しました。

お昼からは、リビングに陽が当たらないし、外観もありふれている。定年退職されて、これから夫婦二人の住まいになるのに、本当にゆっくりとくつろげる空間がない・・・など。

このような事例も含めて、ご契約後に他社さんの図面を拝見して、何と使い勝手の悪い、空間利用の下手な提案が多いことか驚くことが何度もありました。
じゃあなぜ、そんな会社が、競合のなかで最後まで残っていたかというと、「安い」「設備がいい」「外観が気に入った」「たくさん値引きしてくれた」「営業マンの対応が良かった」など、他の会社にはない、捨て難い何かがその会社にあったとお客様はおっしゃいます。

最近の事例でも、S林業が設計士まで交代したのに、私の提案をお客さまにご採用頂いたこともありました。

また、住宅雑誌に掲載されている地元の工務店さんのプラン提案も、お客様ご自身が「どう思います?」とおっしゃるくらい、素人が見てもおかしな提案でした。

今は、外部の設計士さん(翔一級建築事務所・大橋さん)に基本設計やインテリア関係の提案をお願いしています。

同じくインテリアコーディネートは、アイーラクリエイトの眞田さんにお願いしています。
お二人と知り合いになったのは、平成18年完工のM様邸で一緒に仕事をさせていただいてからです。
共にセンスが良く、考え方が柔軟で、仕事が早いし、お客様の高いご要望にも諦めず打開策を見つけていける。
大橋さん、眞田さん、私の3人の意見が一致しない場合は、一致するまでトコトン話し合います。
結果的にそうすることで、お客さんにいい家がご提供できると信じているからです。

流れ作業で、仕様やインテリアデザインを決めていく大手さんとは、明らかに家の出来映えで差がつきます!

大手メーカーの営業は、営業しかできない

・・・さんは、大手ハウスメーカーにおられたんですね。

「ちょっとこの部分を改造したいのですが、いくらくらい掛かりますか?」
「・・・網戸の張替えを教えてください。」
「この床材にはどんなWAXが合いますか?」

定年退職後、ご近所の集まりでこんなことを聞かれたら・・・。
多分ハウスメーカーなど大手の住宅会社に勤務していた方の答えは、「私は営業ですから分かりません!」なのです。

大手では仕事が分業化されていて、トータルでの家づくりやメンテナンスの知識は残念ながら、皆無に等しい人がほとんどです。 会社が専門性を追求して、業務指導するのは当然ですが、それに甘んじて周辺の関連知識を増やそうと努力しないのは、本人にも問題があります。

そういう意味では、今はお客様の方が知識が上です。自分のパート(営業、設計など)のことしか知らない、自社商品のことしか知らないで済まされている大手メーカーが売上が上がらないのも当然だと思います。

モラルの低い住宅会社や設計士が住宅のコストを上げる

品確法・性能表示制度、姉歯事件、富士ハウス事件、長期優良化住宅制度など・・・事件への再発防止制度や新法創設によって、住宅のコストが上がっています。
申請費用、検査費用、計算費用、保険料などが新に発生し、住宅の価格に転嫁されるからです。

いい一面もありますが、正直言って、まじめに家づくりをしてきた業者にとって、大変迷惑とも思える制度です。
モラルの低下→法律で規制→コストアップ。 根本的なモラルの低下原因を把握せず、法律で何でも規制してしまうのは、今の世の中の”常”なのでしょうか?

それは、住宅業界の現場のみならず、教育などの現場でもそうなのでしょうね・・・。

人としてもモラル、人間性の回復

前記のすべてのことに共通しているのは、人間としてのモラルの欠如が根本原因ではないでしょうか?

経済優先の社会での家庭教育、学校教育、社会教育などの現場で、いつの間にか、他人を押しのけて「自分だけ」がという発想や行動が、本来、個人個人に備わった人間性を麻痺させてしまっているのではと考えるのは、私だけでしょうか?

「性善説」という言葉をご存知でしょうが、私は、世の中のみんなが「性善説」であると信じています。個人個人が本来の自分を取り戻せば、必ずいい世の中になると固く信じて疑いません!

変われない大人より、これからの子供たちに期待

そのような状況の中で、これからの社会環境を変えていくために、変われない大人たちには、あまり期待出来そうにありません。
そこで次代を担う子供たちがスクスクと成長できる生活環境を少しでも整えたいとの願いから、子供たちに一番影響力のある、お母さん(ママ)にスポットを当てて、ママが元気でいられる家は、子供たちも元気にのびのびと過ごすことができるのでは?という発想(着眼点)から、「子育てママ 応援の家」プロジェクトを立ち上げました。

ものすごく大きなことへの挑戦かも知れませんが、まずは、社会生活の最小単位としての家族を主として扱う住宅業界の使命のようなものさえ、今では感じています。

皆様の陰ながらの応援をどうかよろしくお願い致します。

自分の感性を信じて・・・

「人に騙されても、人を騙すな!」

小さい頃、おばあちゃんや母親によく言われた言葉です。
金銭などの欲が絡むと、人間本来のセンサーが鈍ってしまうので、そこの部分については、騙される方が悪いと思います。

しかし、それ以外の場面では、騙されるのではないかと警戒しながら接するよりも、出会った必然に感謝して、相手を信じる勇気をもって接することが大切であるように最近感じます。

自分の感性を信じて。

そんな人たちのいい絆が徐々に広まっていけば、本当にいい世の中になるのではないでしょうか。
「他人を騙さない人が巷に溢れて、信頼の絆でワイワイ活き活き、楽しめる街角。」

素敵だな~!

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